長年にわたり、医療機器受託製造(Medical Device Contract Manufacturing)および医療OEM/ODMサービス(Medical OEM/ODM Services)の分野で培ってきた経験をもとに、私たちは納期の安定性(On-time Delivery)、医療機器設計力(Medical Device Design Capability)、そして製品のカスタマイズ対応において確かな実績を築いてきました。
近年、病院や医療施設における医療用パーティションの需要は静かに変化しており、特にCOVID-19パンデミック時の急激なニーズが、私たちの変革を加速させました。その結果、自社開発による軽量で拡張可能な医療用パーティションの開発に成功し、「受託製造から自社ブランド製品へ」という新たな一歩を踏み出しました。
市場インサイトと課題解決が生んだイノベーション
一見シンプルな医療用パーティションですが、市場に流通している製品は大きく以下の2種類に分かれます:
拡張型パーティション:空間に応じて柔軟に調整できるが、構造が複雑でコストが高い。
軽量型パーティション:一人でも迅速に展開・移動が可能で、変化の激しい臨床環境に適するが、拡張性が不足している。
飛沫感染対策:容易に洗浄・消毒でき、飛沫の拡散を効果的に遮断する必要がある。
移動の容易さ:凹凸のある床面にも対応し、キャスター破損を防ぐ必要がある。
この市場のギャップを埋めるため、私たちのR&Dチームは「軽量構造と拡張機能の両立」という新しいアプローチを開発しました。素材には、従来の金属板に代わり高剛性かつ加工性に優れた複合材を採用。独自の連結機構設計により部品点数を削減し、組立効率と構造安定性を高め、飛沫・音・光の透過も抑制します。
さらに、衝撃吸収機能付きキャスターを採用することで不整地での走行性と耐久性を向上。多段階拡張構造とスムーズな移動システムの組み合わせにより、医療従事者が片手で展開・収納できる設計を実現しました。本製品は特許認証を取得し、自社の知的財産としての地位を確立しています。
パンデミック期の迅速な対応と製品進化
COVID-19の流行期、多くの病院では隔離・検査用の空間構成を即座に変更する必要がありました。私たちはこのニーズに応え、防疫専用モデルを開発。抗菌コーティングと交換可能な透明ウィンドウモジュールを追加し、救急トリアージエリア、検査ステーション、隔離病棟などで迅速に採用され、中央政府の調達リストにも登録されました。
国際市場への展開
台湾での成功を受け、本製品はグローバルな医療OEMパートナーや医療機器ディストリビューターの注目を集めました。特に日本と英国では、空間の柔軟性と可搬性への関心が高く、評価試験でも高い評価を獲得。現在、OEM供給や認証プロセスが進行中で、国際市場への本格展開が進められています。
医療受託製造からイノベーション開発へ:軽量で拡張可能な医療用パーティションの創出
2025/10/03